暖かい日が増えてきたものの、気圧の変化が激しく何となく調子が悪いと感じていませんか?

3年ごとに行われる厚生労働省の国民生活基礎調査(平静28年)によると、自覚症状のある人の中でも多いのが腰痛(男性1位、女性2位)となっており、日本人の国民病であるとさえ言われています。

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa16/dl/04.pdf
(18ページ参照)

そして職業別に見ると腰痛を始めとする慢性痛は専門職、事務技術職といったデスクワーカーに多く見られます。

https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2Fcontent%2Fpic%2F20141123%2F96958A9F889DE5EBE4E1E5E3E5E2E3E1E3E3E0E2E3E6E2E2E2E2E2E2-DSXZZO7964330013112014000000-PB1-15.jpg?auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&ixlib=php-1.1.0&w=630&s=4a88ddadd6969d69c39437ab2a97e71e

 

腰痛の3つの原因

ひとつは長時間続けての立位や座位で体に過度な負担がかかること。
しかも猫背や歪んだ立ち方、座り方ともなると更に体への負担は大きくなります。

2つめは遺伝的なもの。
実は腰痛も家族に腰痛持ちがいるとなりやすいことが分かっています。
腰痛と言えば椎間板の異常がよく挙げられますが、この椎間板の異常に遺伝が関わっており、チューリッヒ大学の調査によると痛みの有無に関わらず、遺伝的な椎間板の異常が見られたとのこと。

そして3つめはストレスによる体内の鎮痛システムの異常。
本来、体は痛みというストレスがかかると脳内の鎮痛システムが働き、セロトニンやノルアドレナリンといった下行性疼痛抑制系ホルモンが働き、痛みを緩和してくれます。しかし対人関係や仕事のストレスが過剰になると、このセロトニンやノルアドレナリンの反応が悪くなり、弱い痛みも強く感じるようになってしまうのです。
そして1度強い腰痛を経験した人は他人が重い物を持ち上げようとする姿を見ただけで、自分も痛みを感じてしまうこともあるほど恐怖感を持つ人もいます。そしてこうした不安が更にストレスを増幅させるという悪循環が起こってしまうのです。

 

こんな研究データも

軽い腰痛のある1675人で慢性化に関わる因子を調べてみると、仕事の満足度の低さやストレスが原因となる身体症状があがったというのです。

http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0093924

 

適度に体を動かしストレスコントロールを

座りっぱなしや立ちっぱなしなど、同じ姿勢を長時間続けること自体が体にとっては大きなストレスとなります。

30分に1度伸びをしたり、簡単なストレッチをする。
トイレのついでに少し遠回りしていつもと違う景色を見る、業務連絡のついでにちょっとおしゃべりをするなど仕事中にこまめな気分転換の機会を増やすことも大切にして下さい。

もし可能であれば、デスクにゴミ箱を置くのをやめて部署事にゴミ箱スペースを作り、ゴミが出る度に、そこまで歩いて行くというのもひとつの方法としてオススメです。