間もなく12月に入ろうとするのに最高気温が20度近くにまで上がるという異例の暖冬。
それでも変わらず風邪やインフルエンザに罹る人も多いようです。

少し古いデータ(2011年の調査)ですが、面白い調査があったのでそれを踏まえて風邪予防についてご紹介します。

 

日本人の風邪の罹患率

2011年に「ウェザーニュース」が2万175人を対象とした風邪に関する調査を行った結果、1年で1人当り平均2.76回風邪に罹り、完治までの日数は平均、4.73日。
そして風邪の治療方法は以下の図の通り、市販薬で治すという人が最も多く、それでも酷くなった場合に病院に行くと言う人も多いという結果がでています。
また風邪による発熱で会社、学校を休むボーダーラインは平均で37.9度(男性37.9度/女性38.03度)となっています。

http://weathernews.com/ja/nc/press/2011/111227.html

この結果から見ると、1年で2.76回風邪に罹り、完治までに4.73日かかるということは、年間13日風邪をひいていると言うことになります。

発熱による欠勤のボーダーラインからは「少々の熱で休むことはできない。」という責任感の強さが見られますが、出社したところでパフォーマンスの低下は避けられないでしょう。

 

アスリートは風邪をひきやすい!?

意外なことかも知れませんが、アスリートは試合や大会中、大会後に風邪をひく人が多いと言います。

これはアスリートレベルの運動は「過度な運動」にあたり免疫力を低下させてしまうからです。
しかし週2回60分~90分の軽い筋トレと有酸素運動を継続するいわゆる「適度な運動」をしていると、免疫が強くなると言われています。

仕事をしていると「60分~90分も運動の時間が取れない!」という人も多いでしょう。
そういう場合は1日30分週5日程度のウォーキングでも同様に免疫力が上がると言われています。

1日30分といっても15分×2回でも10分×3回でもいいのです。

通勤時に少し歩く距離を伸ばしたり、お昼休みに会社の周囲を歩くだけでも、合計すれば1日30分くらいは歩けるはずです。

 

適度な運動以外にも

喉の粘膜を強化するために、口呼吸をやめて喉や鼻の粘膜の保湿をすることや、ビタミンCやビタミンDの摂取を意識することも大切です。
ミカンが出回る時期になってきたので1日3個程度のミカンを食べたり、切り干し大根や欲しい椎茸などの乾物を毎日、何らかの形で摂るのもいいでしょう。
ただし、一般的に売られている乾物は、悲しいかな大量生産のために乾燥機で乾かされているのでビタミンDは期待出来ません。

そこで天気のいい日にザルに広げて日に当てておくのがオススメ。せっかくの日本古来の知恵を上手く生かして風邪の予防につなげて下さいね。

最後に。

ちまたで「風邪薬」と呼ばれている物は風邪を治すのではなく、風邪による咳などの症状を抑えて、人の身体が自己治癒力で治るまでの時間を稼いでくれているだけです。
本当に風邪を治すのに必要なのは薬ではなく休養であるということは覚えておいて下さいね。