活性酸素などが原因で体が「さびる」と表現される酸化による老化は多くの人がよく知るところです。
しかし体が「焦げる」と表現される糖化については、まだまだ知らない人も多いので、このメルマガでも紹介したことがあります。

しかし「炭水化物はあまり摂らないから。」「甘いものは食べないから。」と油断は禁物です。
今回は糖化の少し踏み込んだメカニズムと糖化とアルコールの関係をご紹介します。

一般的に言われる糖化のメカニズム

一般的に糖化とは余分な糖質が体温によってタンパク質と結合することで、タンパク質が変質(劣化)しAGEs(糖化最終生成物)が生成されると説明されています。このAGEsは柔らかい食パンをトーストすると茶色い焦げ目がつき固く脆くなるように、皮膚ではくすみやシミ、血管や骨では脆さというように体の中のあらゆるタンパク質を劣化させていきます。

 

もう少し踏み込んでみましょう

 

実はタンパク質と糖質が結合してAGEsを生成する過程で糖から「アルデヒド」が生成されているのです。
正確に言うなら、このアルデヒドがタンパク質と結合してAGEsを生成するのです。

ここまでで感のいい人なら、アルコールの分解途中で発生するアセトアルデヒドを思い浮かべられたと思います。
正解です。

一言にAGEsと言っても実は100種類以上もあると言われていて、アルコール摂取で作られるAGEsはアセトアルデヒド由来のAGEsを生成するのです。

 

飲む頻度が高いほど多く蓄積されるAGEs

同志社大学糖化ストレス研究センターの研究によるとアルコールを摂取する頻度が高い人ほどAGEsが体内に多く蓄積していることが確認されています。
またこの研究の中で指摘されているのは「お酒を飲んで顔が赤くなる人」つまりアセトアルデヒドを分解する酵素の活性が低い人ほど、アセトアルデヒドにさらされる時間が長くなるので、AGEsの生成が促進されるとのこと。当然のことですが、顔が赤くならなくても飲み始めたら長時間飲み続ける人や二日酔いをする人も同様です。

少しでも糖化を防ぐには

糖化は動脈硬化に肌の老化、骨が脆くなるだけでなく近年、アルツハイマー病との関連も指摘されているので、なんとか避けたいもの。

そこで、抗糖化対策としてまずはアルデヒドとタンパク質の結合を防ぐ食品を摂りましょう。
インドの国立栄養研究所の研究による糖化阻止率トップ10のうち、特に阻止率の高いのが以下の4品目です。

 

1位 糖化阻止率 93% しょうが

2位 糖化阻止率 88% シナモン

3位 糖化阻止率 86% クミン

4位 糖化阻止率 86% 緑茶

 

生姜や緑茶といった馴染み深い食品があるので、糖化による老化が気になる人は是非、こまめに取ってみてはいかがでしょうか。