花粉症で悩む人達にとっては、悩ましい時期に突入しようとしています。

今年は2月10日頃にはスギ花粉の飛散が始まるようですね。

実は私も中学2年から32歳までひどい花粉症に悩まされていました。

目をこすりすぎて目の周囲は赤く爛れ、それでも目の痒みに耐えられず直接白目の部分を爪でこすり眼科で酷く𠮟られたり、朝起きると目やにで上下の睫がくっついて目が開けられないこともしばしば。
鼻水、鼻づまりももちろんあったので、学校にボックスティッシュを持参していたほど。

しかし今は全くその症状がなく、この時期も花粉を気にすることなく生活することが出来ています。
「えっ?花粉症って治るんですか?」という質問を良く受けますが、アレルギーもある意味生活習慣病ですから、生活習慣の改善で症状の緩和は充分見込めます。

そこで今回は食生活の中でも「あぶら」に絞ってご紹介したいと思います。

近年、「オメガ3」という言葉も一般的によく耳にするようにはなりました。
皆さん、ご存知の通り「オメガ3脂肪酸」とは多価不飽和脂肪酸の一種で、代表的なものはサバ、アジ、鰯などに多く含まれるEPA、DHAやしそ油、亜麻仁油などに多く含まれるα-リノレン酸があります。

そしてもうひとつ、「オメガ6脂肪酸」と呼ばれる多価不飽和脂肪酸があるのですが、

こちらはサラダ油やごま油などに多く含まれるリノール酸、肉類に多く含まれるアラキドン酸が「オメガ6脂肪酸」に分類されます。
「オメガ3」「オメガ6」それぞれ、さまざまな作用があるのですが、今回は「炎症」に関わる働きに絞ってみたいと思います。

「オメガ3脂肪酸」は炎症を抑える働きがあるのに対して、「オメガ6脂肪酸」は炎症を促進する作用があります。

そして大切なのはその摂取バランス。

理想の摂取バランスは
オメガ6脂肪酸:オメガ3脂肪酸=2:1

ところが今の日本では酷い人だと20:1

結構気をつけているつもりの人でも5:1だと言われています。

少し前までは「亜麻仁油を飲んでいます。」という話もよく耳にしましたが、メディアの話題に上らなくなるとやめてしまうのが日本人。
サバ缶のEPAにダイエット効果があると話題になった時には店頭からサバ缶が消えるほどの大騒ぎでしたが、今では山積みになっています。

そして変わらず摂り続けているのが、揚げ物、炒め物に便利で安価なサラダ油。
他にもドレッシングやマヨネーズ、加工食品に使われているのもオメガ6脂肪酸が主成分のサラダ油ですよね。

ここで改めて花粉症の正式な名称をご紹介しましょう。

花粉症とはアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、人によっては花粉がアレルゲンとなってアレルギー性皮膚炎を起こし、顔に痒みやヒリヒリ感を感じる人もいます。

いずれも鼻腔や結膜、皮膚に炎症を起こすのが花粉症です。

炎症が起こる疾患を持っているのに、炎症を促進するオメガ6脂肪酸を多く摂り、炎症を抑えるオメガ3脂肪酸の摂取が少なければ、強い炎症が起こって当たり前。
この機会に摂取しているアブラの種類を見直してみることをお勧めします。

最も簡単なのは、揚げ物炒め物を避け魚を主菜とした和食にするという事でしょうか。
ただし、生成された砂糖も炎症を促進するので煮物は砂糖を控えるように注意して下さいね。

幸いアジやサバの美味しい季節ですので、美味しく食べて少しでも炎症を抑える食生活を心がけましょう。