今回は先に謝っておきます。

今、昼食にパンを食べながらこのメルマガを読んで下さっている人がいたらごめんなさい!
ちょっと嫌なお話をします。

未だに「国産は安心」「国内生産は安心」だと思っている人も多いようですが、実のところ、農薬も添加物も規制がとても緩いのが日本です。

その中で今回はトランス脂肪酸についてご紹介します。

 

年間5万人超が死亡

WHO(世界保健機関)の発表によるとトランス脂肪酸の摂取による心血管疾患で毎年5万人超が死亡しているというのです。
トランス脂肪酸とはマーガリンやショートニングなどの固形植物油やスナック菓子、クッキーなどの焼き菓子、揚げ物などに多く含まれています。

袋パンを購入することがあるなら、原材表示のところを見ると、ほぼ全ての商品にマーガリン、ショートニングと記載されているはずです。

日本ではアイスクリームにも入っていますね。

 

世界のトランス脂肪酸対策

先進国の中でも最初にトランス脂肪酸を制限したデンマークでは心血管疾患死が劇的に減少しています。
デンマークに続きスイス、オーストリア、カナダ、シンガポールもトランス脂肪酸の制限を行い、アメリカでは2018年6月18日にトランス脂肪酸の製造・販売を禁止しています。

禁止までの強い制限はないものの、EU,イギリス、フランス、オーストラリア、ニュージーランドでは企業に向けて自主的な使用制限を推進し、中国、韓国、台湾、香港でも含有量の表示が義務づけられています。

しかし日本では何を基準に判断しているのか不明ですが、日本人のトランス脂肪酸摂取量は健康に影響を与えるレベルではないとのことで、何の対策も取られていません。

 

変わる日本人の主食

実際に、日本の米、パン、麺類などの消費金額を見てみると2015年~2017年の平均(2人以上の世帯)では米の消費金額が年間23,395円に対してパンの消費金額は30,253円と2012年以来米よりもパンの消費金額が増加しています。
朝食はトーストで!という人も多いようですが、ショートニングやマーガリンは入った食パンに更に「手軽だから」「塗りやすいから」という理由でマーガリンを塗ると、トランス脂肪酸の上乗せになってしまいます。

「規制がないから大丈夫」ではなく、私達消費者が知恵をつけて食べるものを選ばなければいけない時代になっていると思います。

そうは言ってもパンが好きな人もいると思います。

そんな場合は毎日食べる主食ではなく、たまに食べる“嗜好品”レベルの意識を持って楽しむのもいいでしょう。