酷暑から一転、急に季節は秋へと変わったように感じます。

この時期は自立神経が気温の変化について行けず、胃腸の不調を訴える人やなかなか寝付けない、熟睡できないと言う人が増えているようです。

そこで今回は先日(11日)厚生労働省より発表された平成29年度国民健康・栄養調査より、働き盛りの睡眠時間について考えてみたいと思います。

 

40代に最も多い睡眠不足

平成29年度国民健康・栄養調査によると1日の平均睡眠時間(20歳以上)は6時間以上、7時間未満の割合が最も多く男性で35%、女性では33.4でした。

中でも40代では男性48.5%、女性52.4%と最も多い結果となっています。

そして「ここ一ヶ月間、あなたは睡眠で休養が充分とれていますか?」の質問に対して「あまりとれていない」または「全く取れていない」と回答した人の割合も40代が一番多く30.9%の人が睡眠による休養が不十分であると答えています。

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000351576.pdf

 

睡眠時間と脳のパフォーマンス

経済協力開発機構(OECD)が行った実験調査によると、実験を受ける人達を「4時間睡眠」「6時間睡眠」「8時間睡眠」のグループに分けて2週間、認知テストを続けたところ、8時間睡眠のグループでは認知機能の低下が見られなかったのに対して、4時間睡眠、6時間睡眠のグループでは日を追って認知能力の低下が見られたとのこと。

6時間睡眠を1週間程度続けると一晩徹夜、2週間続けると二晩徹夜したのと同程度まで認知能力が低下していたのです。

 

脳のハイパフォーマンスの限界時間

私達が起きている時間の中で、脳が充分に覚醒し作業を行うことが出来るのは12時間~13時間が限界であり、15時間起きている状態では「酒気帯びの状態」と同程度の作業能力、17時間では更に低下し、血中アルコール濃度が0.05%の状態と同程度に低下。

45Kgの人なら缶ビールを1本、60Kgの人ならウイスキーをショットグラスで2杯飲んだ時と同程度の状態です。

食事でも変わる睡眠

 

なかなか寝付けない、途中で目が覚める。
こうした場合は睡眠を誘発するホルモン、メラトニンの不足が考えられます。

メラトニンはセロトニンから作られますが、セロトニンの合成には鉄やビタミンB6が必要ですし、セロトニンからメラトニンを作る際にはマグネシウムやビタミンB12が必要です。
極端な菜食主義の人はビタミンB12の不足に陥りやすくなるので、ダイエットだからと野菜ばかりを食べることはお勧め出来ません。
動物性、植物性をバランス良く摂り、マグネシウムや鉄の多い海藻も意識して食事に取り入れていくといいでしょう。

 

いかがでしょうか。

12時就寝6時起床の人が週末に残業する効率の悪さはどれほどのものでしょう。

しつこいほど言いますが、スマホやパソコンのブルーライトもメラトニンの分泌を阻害するので、就寝1時間前には閉じて下さいね。

お肌のシミが気になる人はブルーライトによってシミが出来ることも知っておいて下さい。