先日、「睡眠時間は固定費」というタイトルでご紹介した内容について、適切な睡眠時間には個人差があるのでは?というご質問があったようなので、その件について今回はご紹介したいと思います。

ショートスリーパーと呼ばれる人達

ご指摘の通り、適切な睡眠時間には個人差があります。
中には「ショートスリーパー」と呼ばれる1日3~4時間という短時間でも健康で精力的に毎日を過ごしている人もいます。

しかしそういった人達は生まれつきDEC2という遺伝子の突然変異が見られるのです。

そして彼らがMRI検査を受けたところ、外部感覚情報を処理する感覚皮質と記憶に関わる海馬の間の接続性が強化されているため、通常、睡眠時間中に行われる記憶の整理を昼夜関係なくちょっとしたタイミングで出来るため、夜にまとめて眠る必要がないのではないかと示唆されています。

そして意外なことに全人口の約1%がショートスリーパーに該当すると言われており、予想以上に多い事に驚きました。

がしかし…ショートスリーパーのテロメアは短いという指摘もあります。

※テロメア…染色体の末端にあるタンパク質の一種で高齢者よりも若者の方が1.5倍も長いことから、テロメアの長さと余命との関係が示唆されています。

適切な睡眠時間を計ってみましょう

極端なショートスリーパーでないかぎり、おおよそ6時間~8時間の睡眠時間が適切だとは言われていますが、自分の適切な睡眠時間が分からない人も意外といるような気がします。

そこで週末などの連休を使って自分の適性睡眠時間を計ってみてはいかがでしょうか?

やり方は簡単です。

土日が休みであれば、金曜の夜の飲酒は控え、平日と同じ時間に目覚ましをかけずに就寝します。
そして土曜日の朝、気持ちよく自然な目覚めが何時だったかをチェック。

ここで何時間眠ったかを記録します。

土曜日は昼寝や平日よりも極端に体力を使うようなことをせず、また飲酒も控え過ごして下さい。
そして前日取った睡眠時間、例えば7時間であれば平日、起きる時間から逆算して7時間前に目覚ましをかけず就寝し、7時間後にスッキリ目が覚めたら、その人にとっては7時間が適切な睡眠時間だと言えるでしょう。

ただし飲酒や寝る直前までのスマホ、日が沈んでからコンビニなど強い照明の店に入ったり、殺人などの暴力シーンのあるテレビや映画を見ると睡眠に影響を与えてしまうので、本来適正な時間が分からなくなってしまうので注意しましょう。