今年は例年よりも寒い時期が長く続いています。
仕事で疲れ果てているはずの体で布団に潜り込む。

しかし冷たい布団ではすんなり眠りに就くことが出来ない。
冷え性のある人なら尚のことでしょう。

さて、布団に入ってから入眠するまでの間、皆さんはどんな事を考えますか?

今日の仕事の問題点?
明日、やらなければならない事?
それとも次の休日何をするか考えてワクワクしますか?

多くの人は今日の仕事でやり残したことや、その影響。
どうかすると自分へのダメ出しとネガティブな事を考えるのではないでしょうか。

そこで今回は、入眠までに頭の中をグルグル回る不安や、明日しなければならない仕事に対するプレッシャーで寝付けなくなったり、睡眠の質が悪くなってしまうのを予防出来るというお話です。

布団に入る前に書き出すと早く入眠出来る

アメリカ・ベイラー大学睡眠神経科学・認知科学研究所のMichael Scullin氏らの研究によると、ベッドに入る5分前に
(1)数日以内にやらなければならないことを書き出すTo-Doリスト群と
(2)この数日間に成し遂げたことについて書き出す日記群とを比較した場合、To-Doリスト群の方が入眠までの平均時間が短かったそうです。

http://pmc.carenet.com/?pmid=29058942

同氏によると、不安に思っていることを書き出すと不安が軽減されて、入眠までの時間が短くなることがこれまでの研究でも分かっていたとのこと。

寝る前はスマホのチェックではなく、ノートと向き合おう

この研究は「Journal of Experimental Psychology」1月号に掲載されていますが、実はこの実験中、電子機器の持ち込みが禁止されています。

スマホ片手に“寝落ち”が珍しくない今の時代。

しかしスマホやタブレットなどのディスプレイの光は脳を覚醒させてしまい、例え本人が“寝落ち”してぐっすり眠ったつもりでいても、脳は十分な休養をとることが出来ず、翌日の眠気や集中力の低下に繋がってしまうのです。

せっかく、「書き出し作業ですんなり眠れるなら!」と不安やTo-Doリストの書き出しを実践しても、その後スマホを見てしまっては残念な結果になることも懸念されます。
また普段、文字は入力ばかりで書くことがないせいか漢字が読めても書けない人も増えているそうですが、スマホを辞書代わりに書き出しするのもやめた方がいいでしょう。

便利になった今の時代に、アナログの生活習慣が睡眠の質を高めるとは皮肉な現実ですが、より良いパフォーマンスの為に少しアナログの良さを見直してみてはいかがでしょうか。