「今日も暑いですね。」が「こんにちは。」よりも先に出るほどの異常な暑さが続いていますね。

今朝のニュースで総菜の中でも揚げ物の売り上げが急激に伸びているという話がありました。

「ただでさえ暑いのに、さらに暑いキッチンで揚げ物をしたくない。」と主張する主婦。
熱中症対策で水分を多く摂るこの時期に揚げ物は食べない方がいいのに……。とつぶやいてしまいました。

 

最近の食状況をチェックしてみましょう。

  • 3か月前よりも夕食の時間が遅くなっている。
  • 食事の時間にはあまり食欲がなく軽く済ませるため、夜遅い時間に空腹を感じて夜食やおやつを摂ることが増えた。
  • 風呂上りにアイスクリームを食べる頻度があがった。
  • そうめんなどの麺類だけ!という食事が増えた。
  • 風呂上がりのビールとから揚げが楽しみ。
  • 最近、太ったような気がする。

 

夜、遅い食事や間食は「夜食症候群」のリスクが!?

夜食症候群は、夜遅くの食事が続くことで脂肪細胞の肥大化と内臓脂肪が増加し食欲を抑制するホルモン「レプチン」の作用に異常が起こるために発症すると言われています。

また肥満によって内臓脂肪が増えると体内に炎症を起こすなど悪い影響を与える悪玉アディポサイトカインが増加することもわかっています。

病気の多くに“炎”という文字がついていることにお気づきでしょうか?

胃炎、腸炎、肝炎、膵炎、アレルギー性結膜炎にアレルギー性鼻炎。
血管が狭くなるのも炎症が1つの原因となっています。

 

「なんとなく…」から始まるのが夜食症候群なのですが、夜遅くの食事や間食は気が付いたら習慣になってしまい、徐々にそして体の至る所に悪影響が出始めます。

 

また夜遅い食事は睡眠中に消化活動が行われるため、眠っているつもりでも内臓が活発に働き睡眠の質の低下から睡眠不足も引き起こします。
そして睡眠不足になるとレプチンの作用は更に低下するという悪循環に陥ってしまいます。

 

こんな人は要注意

政策研究大学院大学の鈴木真理教授によると、夜食症候群が疑われる人はそうでない人よりも「仕事量が多い。」「集中力を必要とする仕事である。」「自分の仕事の量や質を決める権限がない。」などの特徴があるそうです。

http://www.kyorin-harm.co.jp/prodinfo/useful/doctorsalon/upload_docs/140658-1-18.pdf

 

夕方、スナッキングするのもお勧め

仕事などでどうしても夕食が遅くなる場合は、夕方軽くチーズやナッツ、果物などを食べておいて、夜ご飯は揚げ物などの消化の悪いものを避け軽めにするなどの工夫をするといいでしょう。
スナッキングには少し頭を仕事から切り離すリラックス効果もあるので、夕方の「ちょっと一息」の時間を設けるのもいいと思います。

 

通常、夜食症候群は「秋の夜長」といわれる時期に増加するのですが、この暑さのため、「少しでも涼しくなってから」「寝る前だけど暑いからちょっと冷たいものを」そんなところからの夜食症候群の増加を懸念したため、今回はご紹介しました。

 

余談ですが、食育の世界では枕草子を真似て「春は揚げ物、夏酢の物、秋は果物、冬、鍋物」と表現することがあります。
春は山菜の苦みを消すために揚げ物を。夏は胃に負担をかけないように酢の物をという意味です。

総菜屋さんに行ってまで揚げ物を食べる必要はないですから。