昨日から前日までの肌寒さが嘘のような夏日になっている福岡です。

暑くなると気になるのが、半袖から見える二の腕のプニプニとしたタルミや、上着で隠せなくなったポッコリお腹。そして店頭には「カロリーオフ」「低糖質」「ノンオイル」の商品が「ヘルシー」を謳い文句にズラリと並びます。

しかしその「ヘルシー」本当に体にいい?

「カロリーオフ」「低糖質」の裏側

食品のカロリーを自然に作ったものより少なくするためには、脂質を減らすのが1番手っ取り早い方法。
何故なら基本的に炭水化物、タンパク質は1gあたり4kcalあるのに対して脂質は1gあたり9kcalとされているから。

でも脂質を減らすと味のコクがなくなったりするので、そこに砂糖や「うまみ調味料」とか「アミノ酸」人工甘味料(アスパルテーム、スクラロース)とか表示されている化学薬品を入れるとうま味がプラスされます。

「低糖質」についても砂糖の代りに人工甘味料を入れれば、同じ1gでも砂糖の何百倍もの甘みがあるので糖質そのものは少ないと表示ができるのです。

 

「ノンオイル」の裏側

ドレッシングなどによくある「ノンオイル」という表示。もちろん油脂は使っていないのでノンオイルなワケですが、代わりにうま味やコクを出すために砂糖などの糖質を多めに入れていたり、とろみを出すために増粘多糖類と表示されているペクチンやカラギーナン、キトサン、加工デンプンなどが投入されるワケですが、ペクチンやキトサンなどは原料は食品ですが化学薬品を使用して抽出されています。

また加工デンプンについては鉄の吸収を妨げるという指摘もあるので、特に女性はあまり摂らない方がいいかと思います。

 

心理的にもこんな影響が

米アリゾナ州立大学のけんきゅうによると、「ヘルシー」だと表示されたプロテインシェイクとそうでないプロテインシェイクを飲んだグループにビデオ鑑賞をしてもらい、その間にポテトチップスを提供したところ、「ヘルシー」だと表示されたプロテインシェイクを飲んだグループの方が、より多くのポテトチップスを食べたと言うのです。

Mandel N, et al. Appetite. 2017; 114:338-349.

実は私も昔、ハンバーガーショップでの注文状況を観察したことがあるのですが、セット商品の飲み物をお茶やカロリーオフのドリンクで注文している人の方が、よりボリュームのあるハンバーガーや大きいサイズのフライドポテトのセットを頼んでいる人が多く「その些細な抵抗で罪悪感を減らそうとしてるのかな?」と思った経験があります。

個人指導をしていても、食事はオーガニックにこだわっているのにスナック菓子を食べている人や、本物の調味料にこだわっているのにレトルト食品を使っている人など、第三者の視点から見ると矛盾だらけの人も意外と多いのには驚かされます。

1度、自分の選んだ食品が広告宣伝にうまく誘導されていないか? 冷静に見つめ直してみてはいかがでしょうか?