梅雨に入り、高い湿度と気温にストレスを感じることありませんか?
中には食中毒の予防に神経質になったり、乾かない洗濯物にため息をつく人もいるかと思います。

前回はストレスで消耗されるビタミンについてご紹介しましたが、今回は今の日本人に不足がちだと言われているミネラルについてご紹介したいと思います。

ストレスがかかると体は本来の機能を保つために、前回紹介したビタミン同様、多くのミネラルを消費します。
ビタミンを意識して摂取している人に比べてミネラルを意識している人って意外と少ないように思うので、この機会にミネラルにも興味を持っていただければと思います。

カルシウム

イライラする⇒カルシウム不足。
これは定説ですよね。
カルシウムは神経の興奮を鎮めて精神の安定を図るのには欠かせないミネラルです。
日本人が吸収しやすい馴染みのある食品でカルシウムが多いものは、がんもどき、生揚げ(厚揚げ)、わかさぎ、干しエビ、小松菜や切り干し大根などです。ただし今の市販の切り干し大根は天日ではなく乾燥機で乾燥させているので、使用前に30分から1時間ほど天日にあててから使うことをお勧めします。

マグネシウム

体温や血圧の調整、さまざまな栄養素の代謝に欠かせないミネラルです。
不足するとイライラや集中力の低下、気持ちが落ち込むなどのうつ状態を引き起こします。
玄米やイワシの丸干し、アサリやわかめ、昆布などに多く含まれています。

カリウム

老廃物の排泄、血圧の調整には欠かせないミネラルです。
不足すると体の浮腫みから、やる気がなくなってしまうことも。
出回り始めたきゅうりやトマト、ナスなどの夏野菜のほか、枝豆、ニラ、小松菜、里芋やバナナ、メロンなどに多く含まれています。

体内での酸素の運搬には欠かせないミネラル。
酸素が十分運ばれないと神経を正常に保つことができません。
レバーや牛もも肉、大根葉、納豆、シジミ、青のり、ひじきなどに多く含まれています。

亜鉛

あまり普段、意識されないミネラルのようですが、実はコラーゲンをはじめとするタンパク質の合成には欠かせなかったり、肝臓で生産される抗ストレス物質の原料ともなります。
そのため不足すると情緒が不安定になったり、うつ状態を招いたりします。
牡蛎やアサリといった貝類やレバー、牛肉(赤身)や大豆製品に多く含まれます。

特にミネラルについては、加工食品などに多く含まれるリンや加工でんぷんなどの摂取で排泄を促されてしまうので、ビタミンよりも意識して摂ってほしいと思います。

ひじき入りのがんもどきと小松菜を干しエビのダシで煮物にして、アサリのお味噌汁に切り干し大根の酢の物、牛赤身肉のステーキなんてメニューもいいかもしれませんね。

日本には古くから海藻を食べる習慣がありました。
海藻類にはミネラルが豊富に含まれているので、1日3食のうち2食には何らかの海藻を摂る習慣をつけてみてはいかがでしょうか。