最高気温が30℃に届く日がぼちぼち出始めていますね。
そしてこれからの暑い時期、ふと欲しくなる清涼飲料水。

もう10年以上前から「ペットボトル症候群」と呼ばれる症状が問題となっていますが、今回はパフォーマンスに大きく影響する低血糖症についてご紹介したいと思います。

炭酸飲料に含まれる糖質の量

暑い日にゴクゴクと飲む炭酸飲料は、喉ごしも良く気持ちいいと感じる人もいるでしょう。
しかし、調べてみるとゾッとする量の糖質が含まれているのをご存じでしょうか。
厚生労働省の食品データベースによると、コーラ100gあたりの糖質は11.4g。
サイダーでは10.2g。
グレープやオレンジなどの炭酸飲料では12.8gも含まれています。

これを500ccのペットボトルを飲み干したとしたら……。
コーラなら57g。
サイダーでは51g。
グレープやオレンジなどの炭酸飲料では64gもの糖質を摂ったことになります。

コンビニのコーヒーマシンの横にあるスティックシュガーが1本3g入りなので、それぞれ何本入っているか、ご自身で計算してみて下さい。

味覚が鈍る原因

まず、口にする物の温度が低いほど味覚は鈍くなります。
食育の講演などで時折、真夏の車の中に放置しておいたコーラを参加者の方に飲んでもらうのですが、皆さん、それは酷い表情をされています。

そして次は酸味料の添加による味覚の鈍化。
クエン酸などの酸味料を加えると砂糖の甘さが一気に爽やかな味に変化します。

そして炭酸の刺激。これも「甘み」という味覚を鈍らせるひとつの原因です。

低血糖症セルフチェック

  • 甘い物やスナック菓子、清涼飲料水をほぼ毎日摂る。
  • 空腹感を感じて、間食を摂ることが多い。
  • 夜中に目が覚めると、つい何かを食べてしまう。
  • 体重の増減が激しい。
  • 体重が増えてきた。もしくはダイエットをしても痩せにくくなった。
  • 夕方に強い眠気を感じたり、集中力が低下したりする。
  • イライラや不安感が甘い物を摂ることで軽減されたことがある。
  • 頭痛、動悸、しびれなどが甘い物を摂ることで軽減されたことがある。
  • 気分安定剤や抗うつ剤を飲んでも、明らかな症状の変化がない。
  • 血縁者に糖尿病の人がいる。

3つ以上当てはまったら要注意です。

低血糖症の症状

低血糖症の症状は急にそわそわしたり、動悸、筋肉のこわばり、常に感じる疲労感、気分の変化が激しく感情が一定しなくなるなどうつ病やパニック障害などの精神疾患と似た症状。
他にも頭や首の痛み、腹痛、背中の痛みなど症状が多岐にわたるため、ストレスチェックなどでは精神疾患と間違われることが多いのです。

糖質の過剰摂取に要注意

ブドウ糖が脳のエネルギーになることは間違いないのでデスクワークの多い人でも、清涼飲料水が飲みたくなるかもしれません。
しかしWHO(世界保健機関)が推奨する1日の砂糖の摂取量は25gまで。
煮物や卵焼きなど通常の食事にも砂糖が使われていることを考えると、清涼飲料水を仮に250ccしか飲まなくてもやはり摂りすぎになってしまいますよね。こうした糖質の過剰摂取は糖尿病だけでなく、低血糖症の原因ともなりかねないので、清涼飲料水の好きな人はちょっと飲むものを考えた方がいいかもしれませんね。

それなら「ノンシュガー」ならいいかといえば、そうでもないことはまたの機会に。

今回、改めて糖質量を調べるために食品データベースを見てみたら、オレンジなどの炭酸飲料は「果実色飲料」と書かれていたことにも、ちょっとゾッとしました。